世界大百科事典(旧版)内の須弥山図の言及
【絵図】より
…その点日本では独自の世界像の誕生が見られず,仏教の伝来とともに宇宙像・世界像をそれが説くところにゆだねることになった。すなわち749年鋳造の東大寺大仏蓮弁に刻まれる須弥山図(しゆみせんず)に壮大な仏教の宇宙像を見ることができるし,仏教の世界像を背景とする法隆寺所蔵《五天竺図》(1364)や《拾芥抄》(14世紀前半)所載天竺図が,ヨーロッパとの接触以前における日本での世界図だったのである。まず大仏蓮弁の須弥山図についてみると,日月がその中腹をめぐる須弥山の周囲にひろがる大海の中に,それぞれ形状を異にする4大陸があり,南の大陸がインドのある現実の陸地,閻浮提(えんぶだい)(瞻部洲(せんぶしゆう))である。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」