頓作軽口噺(読み)とんさくかるくちばなし

世界大百科事典(旧版)内の頓作軽口噺の言及

【寄席】より

…大勢の人を寄せて,さまざまな演芸を興行するところで,〈寄席〉の字を当てているが,単に〈席(せき)〉と呼ぶこともある。
[江戸の寄席]
 寄席は,江戸時代の初めごろに,寺社の境内などで葭簀(よしず)張りの辻咄(つじばなし)や講釈を行ったものがあり,天和・貞享(1681‐88)のころには,江戸落語の祖といわれる鹿野(しかの)武左衛門(1649‐99)が,江戸の中橋広小路で葭簀張りの小屋掛けで興行をしているし,また安永・天明(1772‐89)のころから噺家(はなしか)の自宅や寺院,茶屋の座敷などで〈咄(はなし)の会〉を興行するものもあったが,現在の寄席のような形ができたのは,1798年(寛政10)6月に大坂から江戸に来た岡本万作が,神田豊島町藁店(わらだな)に〈頓作軽口噺(とんさくかるくちばなし)〉という看板を掲げ常設の寄席を作ったのが最初である。これに対抗して意欲を燃やしたのが初代三笑亭可楽(さんしようていからく)(1777‐1832)であり,彼は下谷柳町の稲荷神社の境内に寄席を開いた。…

※「頓作軽口噺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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