世界大百科事典(旧版)内の馬場財政の言及
【馬場鍈一】より
…二・二六事件で大蔵大臣高橋是清が暗殺されたあと36年3月,軍部に推されて広田弘毅内閣の蔵相となり,高橋前蔵相の公債漸減政策の放棄を表明し,37年度予算の編成に当たっては軍部の要求する軍事費の急膨張を認め,前年度の予算規模を3分の1近く上回る予算を組み,そのための財源を公債増発と増税に求める方針をうち出した。また公債政策を円滑に遂行するため三分半利国債を発行するなど低金利政策をとった(馬場財政)。こうした政策は物価の暴騰,国際収支の悪化,公債の売行き鈍化を生み,財界に不安を与え,結局37年度予算は,37年2月に成立した林銑十郎内閣の結城豊太郎蔵相によって修正された。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」