鳥の口(読み)とりのくち

世界大百科事典(旧版)内の鳥の口の言及

【水口祭】より

…この焼米は種もみの残りで作る。愛知県下では〈鳥の口に上げる〉といい,供物の焼米を食べ苗代のもみは食わぬようにと祈る。同様の例は島根県や埼玉県などにも分布する。…

【焼米】より

…糄とも書く。もみのついたままの米をいって,臼などでついてもみがらを取ったものをいい,器に入れて熱湯をそそいで食べるか,そのまま嚙んで食べるかする。米の独特な香りがする。《和名抄》にも出てくる古語で,保存食とされていたようすが《今昔物語集》などにみえ,近世には東海道庄野の宿の名物に〈俵の火米(やきごめ)〉と呼ぶ名物があった。握りこぶし大の俵に焼米を入れたもので,子どもたちのみやげにされたことが《東海道名所記》などにみえる。…

【天の川】より

…銀河系宇宙の星の渦巻の縁辺が,天上を流れる川のように見えるための名。《万葉集》の七夕歌には〈天河,天漢〉の文字をあて,《和名抄》に〈天河,天漢,銀河,阿万之加八〉とあるのも,主として漢名を伝えたもので,古代中国では,天の川を漢水の気が天にのぼってなったと考え,〈銀漢〉または〈河漢〉とも呼んでいた。しかし,日本でもおそらく古くからこれを天上の川とみていたものであろう。そして中国伝来の七夕説話により民衆に親しいものとなって,例えば奄美大島に残る天人女房型説話では,妻を追って天へのぼった男が,天神からテストを受けたとき,あやまってウリを縦に割ったため中から大水がわき,それが天の川となり,夫妻は間を隔てられて牽牛(けんぎゆう)・織女2星となったとある。…

※「鳥の口」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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