世界大百科事典(旧版)内の鶴屋南北(4世)の言及
【浮世柄比翼稲妻】より
…9幕19場(うち最後の1幕5場は未上演)。4世鶴屋南北作。1823年(文政6)3月江戸市村座初演。…
【絵本合法衢】より
…通称《立場の太平次》。4世鶴屋南北,福森久助,2世桜田治助の合作。1810年(文化7)5月江戸市村座初演。…
【阿国御前化粧鏡】より
…別名題《かさね菊絹川染》《音菊家怪談(かねてきくおいえのばけもの)》《室町殿所好(このみの)番組》《累扇月姿鏡(かさねおうぎつきのすがたみ)》《菊累音家鏡(きくがさねゆずりのすがたみ)》。4世鶴屋南北作。1809年(文化6)6月江戸森田座初演。…
【お染久松色読販】より
…通称《お染の七役(ななやく)》。4世鶴屋南北作。1813年(文化10)3月江戸森田座初演。…
【勝相撲浮名花触】より
…4幕。4世鶴屋南北作。1810年(文化7)3月江戸市村座初演。…
【歌舞伎】より
…五瓶以後,この形式は必ずしも定着はしなかったものの,上方風の合理的な仕組みの骨格を江戸歌舞伎に注入した功績は大きい。
[化政期の歌舞伎]
江戸歌舞伎の伝統だった〈綯交ぜ(ないまぜ)〉の構成法を用いながら,五瓶によってもたらされた写実的手法をより徹底させて使うという,独自の作劇術を生み出し,〈生世話〉と呼ばれる市井写生劇の基礎を築いたのが,文化・文政期(1804‐30)を代表する4世鶴屋南北である。南北の作品に見る,残酷,非情,狂気,怨念のすさまじさは,他に比類を見ぬほどのものである。…
【盟三五大切】より
…2幕6場。4世鶴屋南北作。1825年(文政8)9月江戸中村座初演。…
【願人坊主】より
…1811年(文化8)3月江戸市村座で3世坂東三津五郎が七変化所作事《七枚続花の姿絵(しちまいつづきはなのすがたえ)》の一つとして初演。作詞2世桜田治助,初世勝俵蔵(のちの4世鶴屋南北)。作曲3世岸沢古式部。…
【生世話】より
…生世話の〈生〉は生粋の意と思われ,徹底した世話,世話物中の世話物の謂(いい)であろう。生世話という称は,上方の狂言作者の間で歌舞伎脚本の分類用語として用いられてはいたが,文化・文政期(1804‐30)の作者4世鶴屋南北が登場するに至って,彼の新しい作風を称する語となった。南北の生世話は写実に終始するものではなく,時代物的な様式性をも併せ持つ世界である。…
【金幣猿嶋郡】より
…原作は5幕であるが,現存台帳は五建目が欠けて4幕7場。4世鶴屋南北75歳の作。1829年(文政12)11月江戸中村座初演。…
【草双紙物】より
…1806年(文化3)刊の式亭三馬作《雷太郎強悪物語(いかずちたろうごうあくものがたり)》をはじめとする合巻は,絵入小説の一種で,当代の人気俳優の似顔によって挿絵が描かれるなど,歌舞伎趣味の色濃く投影された出版物。当初,小説の劇化は劇場人の側から拒絶されてきたが(《作者年中行事》),4世鶴屋南北(合巻での筆名は姥尉輔(うばじようすけ))以降,劇界との交流が生まれ,草双紙の劇化も盛行した。劇化のはじまりは,山東京伝の読本《復讐奇談 安積沼(あさかのぬま)》(1803)と合巻の《安積沼後日仇討》(1807)に取材した南北の《彩入御伽艸(いろえいりおとぎぞうし)》(1808年閏6月江戸市村座)であった。…
【桜姫東文章】より
…別名題《清水精舎(きよみずでら)東文章》《当流東文章》。4世鶴屋南北作。1817年(文化14)3月江戸河原崎座初演。…
【隅田川花御所染】より
…通称《女清玄(おんなせいげん)》。4世鶴屋南北作。1814年(文化11)3月江戸市村座初演。…
【玉藻前曦袂】より
…1811年(文化8)7月江戸市村座に出された《玉藻前尾花錦繡》が(2)を最初に歌舞伎化した作品らしい。作者は4世鶴屋南北,福地久助ほか。その後,浄瑠璃と同じ《玉藻前曦袂》の名題のものが繰り返し上演され,今日ではやはり〈道春館〉中心の演目となっている。…
【鶴屋南北】より
…歌舞伎俳優(初世~3世),歌舞伎作者(4世~5世)。(1)初世(?‐1736(元文1)) 道外方南北孫太郎。元禄(1688‐1704)末から正徳期(1711‐16)に江戸山村座また市村座で活躍した。(2)2世(?‐1762(宝暦12)) 一説に1763年没。初世の子。初名源蔵。俳名魯風。父と同じく道外方。1726年(享保11)に上上吉の位となり,初世嵐音八,二朱判吉兵衛とともに江戸の道外方の三幅対といわれた。…
【天竺徳兵衛韓噺】より
…5幕。4世鶴屋南北作。江戸歌舞伎の夏芝居,旅芝居用の台本として書きおろされた最初の作品。…
【東海道四谷怪談】より
…5幕。4世鶴屋南北作。初演の絵本番付では《あづまかいどうよつやかいだん》。…
【時桔梗出世請状】より
…現行の外題は《時今也桔梗旗揚(挙)(ときはいまききようのはたあげ)》。4世鶴屋南北(勝俵蔵時代)作。1808年(文化5)7月江戸市村座初演。…
【謎帯一寸徳兵衛】より
…1811年(文化8)7月《玉藻前尾花錦繡(たまものまえおばなのにしきえ)》の二番目世話狂言として江戸市村座で初演。4世鶴屋南北と福森久助の合作。大島団七を5世松本幸四郎,一寸(いつすん)徳兵衛を3世坂東三津五郎,お辰・お梶を5世岩井半四郎ほか。…
【柳沢騒動物】より
…最初は1793年(寛政5)1月大坂中の芝居の辰岡万作・近松徳叟作の《けいせい楊柳桜(やなぎさくら)》で,柳沢騒動に淀屋辰五郎の話を配している。ついで1819年(文政2)5月江戸玉川座の4世鶴屋南北作《梅柳若葉加賀染(うめにやなぎわかばのかがぞめ)》。これは加賀騒動物の《加賀見山廓写本(かがみやまさとのききがき)》に仮託して柳沢騒動を脚色したもので,多賀の大領には将軍綱吉を,望月帯刀には柳沢吉保を当てこんでいる。…
※「鶴屋南北(4世)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」