世界大百科事典(旧版)内の黒い文字の言及
【活字】より
… 活版の印刷はもともと写字の労を省くことを目的としてくふうされたのであって,初めはできるだけ手写本に似たものを刷ることを前提とした。グーテンベルクの作った初期の活字が,当時の写字師が書いた〈黒い文字black letter〉そのままの字体であったのもそのためである。一方,ルネサンスの中心地イタリアのフィレンツェでは,中世封建時代の遺物である〈黒い文字〉に代わって,明るく読みやすい新字体が採用され,これを土台にして1470年ころベネチアでジェンソンNicolas Jenson(1420‐80)によってローマン体が完成された。…
※「黒い文字」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」