世界大百科事典(旧版)内のAugustBlomの言及
【デンマーク映画】より
… 1906年に世界で最初のメジャー(大手)の映画会社の一つ,ノルディスク社がオーレ・オルセンによって創立され,10年代には早くも最初の黄金時代を迎える。アウグスト・ブロムAugust Blom,ウアバン・ガーズUrban Gadといった監督による姦通と犯罪の社交界メロドラマが〈妖婦(バンプ)と接吻という二つの欠くべからざる要素〉を映画にもたらし,世界中で大成功を収めた(ジョルジュ・サドール《世界映画史》によれば〈唇と唇が長々と官能的に触れ合い,恍惚となった女性は顔を後ろにのけぞらせた〉ので世界中でスキャンダルになるというほどの反響だったという)。同じころイタリアがスクリーンの〈ディーバ(女神)〉を生み出してハリウッドの〈スター・システム〉の模範となったように,デンマークはロマン主義文学から生まれた〈ファム・ファタール(運命の女)〉を〈典型的な映画的人物に作りあげてバンプと名付け〉(ジョルジュ・サドゥール《世界映画史》),セックスを夢という名の商品にして売り出して世界を制覇するハリウッドのお手本となるのである。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」