世界大百科事典(旧版)内のAustricの言及
【アウストロアジア語族】より
…この語族は20世紀初めにW.シュミットが発表した一連の論文により確立された。さらに彼は,アウストロネシア語族とも親族関係があるとし,両者を合わせてアウストリックAustric語族の名を与えたが,これはまだ定説とは言えない。 この語族の大きな特徴のひとつは,接辞による造語法で,本来の語彙は,単音節の語と,それを語根として接頭辞または挿入辞をひとつだけ使用して派生させた2音節の語,語根の頭子音を繰り返すことによって派生した2音節語からなるのが原則であるが,ベトナム語は単音節語のみからなるのに対し,ムンダ諸語では接尾辞も使用,3音節以上の語も多い(ただし,これらの造語法は,現在では多くの言語で化石化し,新しく派生語をつくる造語力を失っている)。…
※「Austric」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」