世界大百科事典(旧版)内のbhāṇaの言及
【インド演劇】より
…プラカラナの題材は作者の自由で,おもに恋愛を取り扱うが戦争を主題とすることもあり,幕の数はナータカと同じである。このほか10種のルーパカの1種にプラハサナprahasana(笑劇)という1幕のこっけいな茶番劇があり,同じような1幕の通俗劇でただ1人の俳優が演ずる独白劇バーナbhāṇaもある。中央アジアで発見されたアシュバゴーシャの戯曲断片の一つに,宗教的な抽象概念を擬人化して演技させる寓意劇(または譬喩劇)とよばれるものがあるが,後にクリシュナミシュラKṛṣṇamiśra(11世紀)は,ビシュヌ派の教義を宣揚した6幕の寓意劇《プラボーダチャンドローダヤPrabodhacandrodaya(悟りの月の出)》を出して劇壇に新しい形式の流行をもたらした。…
【シュードラカ】より
…特に第9幕の法廷の場は名高く,そのほかにも文化史的に興味ある多くの内容を含んでいる。シュードラカはまた,《パドマ・プラーブリタカPadmaprābhṛtaka》という古いバーナbhāṇaと呼ばれる独白劇の著者であるとみなされている。【上村 勝彦】。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」