世界大百科事典(旧版)内のBonhoeffer,K.の言及
【アメンチア】より
…最初は,急性精神障害の際にみられる了解の障害と錯乱を意味した。その後,ボネファーK.Bonhoefferが脳疾患と中毒性疾患を除くからだの病気のときに,原因疾患にかかわらず共通の精神症状がみられることに注目し,アメンチアを含むこれらの症状を外因反応型として記載した(1912)。以来アメンチアは,外因反応型を呈する疾患,すなわち症状精神病の特徴的な意識障害の一型とされた。…
【外因性精神病】より
…これに対して外因性とは,脳の器質的変化(外傷,炎症,血管障害,腫瘍など)や脳以外の身体疾患(感染症,代謝疾患,内分泌疾患など),あるいは中毒性疾患といった器質的な原因を意味している。外因性精神病では,基礎となる身体病の軽重によってあらゆる精神症状が出現しうるが,急性期には意識障害を背景に共通の症状がみられるのが特徴であり,これをボネファーK.Bonhoefferは外因反応型または外因好発型とよんだ(1910)。ボネファーが外因反応型にあげた病像は,譫妄(せんもう),朦朧(もうろう)状態,アメンチア,幻覚症,過敏性情動衰弱状態,コルサコフ症候群である。…
【症状精神病】より
…アメンチア,譫妄(せんもう),朦朧(もうろう)状態が中核的な症状で,幻覚症,過敏性情動衰弱状態,コルサコフ症候群も出現する。これらの症状は身体疾患の種類に関係なくみられるもので,1912年ボネファーK.Bonhoefferによって外因反応型として記載された。現在では躁鬱(そううつ)状態や分裂病様状態も加えられる。…
※「Bonhoeffer,K.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」