世界大百科事典(旧版)内のBorowski,T.の言及
【ポーランド文学】より
…その結果戦後文学は常に政治的変動の直接的影響のもとに揺れ動くことになった。 戦後すぐの文学は,ナチスの犯罪へのヒューマニズムの立場からの抗議(Z.ナウコフスカの《ロケット》),〈収容所文学〉(ボロフスキTadeusz Borowski(1922‐51)),人民政権をめぐるドラマとその道徳的問題(J.アンジェイェフスキの《灰とダイヤモンド》,ブラトヌイRoman Bratny(1921‐ )の《コロンブスたち》)のような戦争体験を主題とした作品が中心となった(ほかにもブランディスK.Brandys,ルドニツキA.Rudnicki,ジュクロフスキW.Żukrowski,プトラメントJ.Putrament,ブレザT.Breza,ディガトS.Dygatら多くの作家によって取り組まれた)。この時期の豊かな文学の芽は,とくに1950年以降の社会主義リアリズムの押しつけによって摘みとられてしまった。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」