世界大百科事典(旧版)内のBull,J.の言及
【変奏曲】より
… 変奏技法の歴史はきわめて古く,おそらくそれは楽器の即興演奏における旋律的変形に始まると思われるが,変奏曲も数ある音楽形式の中で最も長い生命をもつものの一つである。独立した楽曲としてはルネサンス時代の16世紀初頭から,まずリュートや鍵盤楽器のための独奏器楽曲として発展し,スペインのカベソンAntonio de Cabezón(1510ころ‐66),イギリスのW.バード,ブルJohn Bull(1562ころ‐1628),O.ギボンズらのバージナル楽派,イタリアでは初期バロックのフレスコバルディらによって最初の頂点が築かれた。変奏技法はバロック時代においてとりわけ重要な作曲原理となる。…
【ルネサンス音楽】より
…スペインではモラーレスCristóbal de Morales(1500ころ‐53)やビクトリアによって個性ある国民様式が確立し,器楽の分野ではビウェーラ音楽が人気を集めた。イギリスは他のヨーロッパ各国の後を追って独自のルネサンス様式を発展させ,その結果タリスThomas Tallis(1505ころ‐85),W.バード,O.ギボンズらによるアンセムやモテット,モーリーThomas Morley(1557ころ‐1602),ウィールクスThomas Weelkes(1575ころ‐1623),ウィルビーJohn Wilbye(1574‐1638)らによるマドリガルが生まれ,器楽においてはバード,ブルJohn Bull(1562ころ‐1628),ファーナビーGiles Farnaby(1563ころ‐1640)らによるバージナル曲やJ.ダウランドらによるリュート曲などが盛んとなった。中世音楽バロック音楽【金沢 正剛】。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」