世界大百科事典(旧版)内のClusius,C.deの言及
【チューリップ】より
…現在の栽培種の原種といわれるトルコ産のチューリップがT.gesnerianaと呼ばれるゆえんである。続いて93年にフランスの植物研究家クルシウスC.Clusius(1526‐1609)がライデン大学に赴任し,美麗な花を栽培してこの地の球根産業の祖となって以来,オランダではチューリップの変種作りはまたたく間に流行し法外な投機の対象になった。とくに1634‐37年の熱狂は〈チューリップ狂騒事件Tulpenwoede〉と呼ばれ,時の政府はこれに対し厳罰をもって対処したので,さしもの狂騒も鎮静した。…
【本草学】より
…P.ディオスコリデスの《薬物誌De materia medica》には約600種の植物とその用法が記され,1世紀に公にされてから長いあいだ植物薬学の基準となっていた。その後,13世紀のアルベルトゥス・マグヌスの《植物論De vegetabilibus》を除けばめぼしい業績はなかったが,16世紀に至ってディオスコリデスの追加訂正の形でブルンフェルスO.Brunfels,フックスL.Fuchs,クルシウスC.de Clusiusらの植物の図解が次々と世に出たほか,16世紀末にはA.チェザルピーノの《植物学De plantis libri》がまとめられた。コルドゥスV.CordusやボーアンG.Bauhinらが薬物学としての植物学を大成させていくのと並行して,17世紀末から18世紀初頭にかけて,レイJ.RayやトゥルヌフォールJ.P.de Tournefortが種や属の概念を確立し,18世紀のリンネによる近代植物学への基礎固めが始められることになる。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」