世界大百科事典(旧版)内のdastgāhの言及
【音階】より
…しかし,実際には,音高の点でも多少の差異を含んでいるので,厳密なラーガの抽象化ではない。 イラン音楽ではダストガーdastgāhという概念が音階に最も近い。オクターブ音階の概念は本来イランにはなかったと考えられ,伝統的にはテトラコルドないしペンタコルドに基づく旋律型グーシェgusheを集合ないし抽象化して,オクターブに達する音階を理論的に抽出したものである。…
【マカーム】より
…アラブ諸国,トルコ,イランの古典芸術音楽の用語。元来アラビア語であるが,イスラム帝国の発展とともにアラブ,ペルシア音楽の理論用語となった。その後この音楽文化をオスマン帝国が引き継いだため,トルコ音楽においても用いられる。ただし現代のイランでは,マカームの代りにダストガーdastgahというペルシア語が使われている。マカームにはいくつかの意味があり,〈音〉を意味する場合と,音列ないし音階とこれに基づく旋律法の規範を意味する場合とがある。…
※「dastgāh」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」