世界大百科事典(旧版)内のDessoir,M.の言及
【芸術学】より
…心理学的方法によるランゲKonrad Lange(1855‐1921)は,美は作用の点であいまいさをとどめぬ芸術に即して研究すべきとし,意識的自己欺瞞(ぎまん)たる幻想(イリュージョン)を説く独自の芸術論を美学として展開した。他方デソアールMax Dessoir(1867‐1947)は美と芸術とは双方の範囲が合致せぬことを重視し,美学と並ぶ〈一般芸術学allgemeine Kunstwissenschaft〉を主張,個々の芸術にはそれぞれ体系的特殊芸術学が成立するが,これら諸学の前提,方法,目的を吟味して重要な成果を総括し比較することを一般芸術学の課題とした。これをうけてウーティッツEwil Utitz(1883‐1956)は,始祖をK.フィードラーと仰いでデソアールにつぐ自分の位置を見定め,一般芸術学の建設に尽くしたが,根本的課題は芸術の本質の認識にあるとして,はやくも哲学への傾斜を強めた。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」