世界大百科事典(旧版)内のfalsedoorの言及
【エジプト美術】より
…アビドスの王墓では単純なマスタバの前面に1対の石碑と供物台が置かれ,全体を取り囲む周壁がめぐらされていた。マスタバの壁面に二つのニッチが設けられ,あるいはそこに〈偽扉false door〉がつけられることもある。さらにマスタバの外壁全面に複雑なニッチのある宮殿正面の装飾をつけ,生前の宮殿のダミーとするものもある。…
【マスタバ】より
…東側には壁龕(へきがん)が彫られ,ここで葬儀が行われ,故人との交流がなされた。その後東側に入口がつくられ,北東側に擬扉false door(死者と生者を結びつける,礼拝用の扉の形をした龕)が置かれ,小型葬祭室となった。第3王朝の終りころより十字形の室を墓壁内につくるようになり,第4王朝以後では墓内の室は発達し,回廊をもつものも現れ,祀堂の南または北側にセルダーブserdāb(死者の彫像を収めた密室。…
※「falsedoor」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」