世界大百科事典(旧版)内のFanon,F.の言及
【ファノン】より
…フランス領マルティニク島生れの黒人作家,革命思想家。フランスで精神医学を専攻するかたわら評論活動を開始し,《黒い皮膚・白い仮面》(1952)を発表して注目された。1956年からアルジェリア民族解放戦線の一員としてアルジェリア革命に参加し,《アルジェリア革命第5年》(1960),《地に呪われたる者》(1961)などの代表作を残して病死。植民地支配下の暴力のあり方の分析を通じて,植民地支配という暴力に対して,暴力のみが人間を解放する手段であることを主張し,60年代以降の第三世界の暴力革命に多大な思想的影響を与えた。…
※「Fanon,F.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」