世界大百科事典(旧版)内のgeneralunionの言及
【一般組合】より
…産業別組合,職業別組合あるいは企業別組合など,特定の労働者を対象とする組合の組織化が及んでいない分野に組織を伸ばしており,大量生産方式のなかで増大した低熟練の労働者や,流通部門の拡大にともなって増加した運輸,商業などの産業で多くの組合員を集めているが,高熟練でも独自の組合を組織できない少数グループの労働者も組織対象にしている。一般組合(英語でゼネラル・ユニオンgeneral union)の原型が生まれたのは,1889年にロンドンで港湾労働者のストライキが起こり,世界各国の労働者の支援を受けて,それまで未組織状態にあった労働者が勝利を収めた時点である。その後イギリスでは,1911年の国民保険法によって健康保険や失業保険が成立し,低所得労働者の生活が安定したことや,第1次大戦中に半・不熟練労働者が急増したことなど,組織化の条件が改善されたため,飛躍的に拡大した。…
【労働組合】より
…とくに19世紀末からの独占企業の成立によりもたらされた大量生産方式のもとでクラフト・ユニオンの労働市場支配力は低下し,使用者からの圧迫や組合相互間での縄張争いの結果として労働組合運動の中心としての位置から脱落した。
[一般組合general union]
熟練労働者のクラフト・ユニオンが衰退したのと対照的に,同じ時期に従来未組織であった不熟練労働者の組織化が始まった。不熟練労働者は特定の産業や業種に定着していないため,クラフト・ユニオンのような方法では労働市場の独占ができなかったので,労働組合をすべての労働者を対象とする大衆組織として組織し,使用者に集団的圧力を加えることを通じて労働条件の改善を果たそうとした。…
※「generalunion」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」