世界大百科事典(旧版)内のHediger,H.の言及
【プロクセミクス】より
…各文化特有の空間知覚は人間存在の〈かくれた次元〉であるというホールの指摘と,プロクセミクスという造語により,この領域の現象に対する関心と理解が増したといえる。空間【藤崎 康彦】
[動物の距離認識]
スイスの動物学者でバーゼル動物園の園長だったヘディガーH.Hediger(1908‐92)は,1930年代に,脊椎動物が捕食者や人間に出会ったときの反応が相互の距離によって変化し,その距離は種に固有であることに気がついていた。すなわち,捕食者がある距離以内に近寄ると逃走反応が起こり,なんらかの理由で逃げられずに次のある距離以内に近づくと今度は攻撃行動(防衛反応)が起こり,さらに次のある距離以下に追い詰められるともっと激しい攻撃行動(臨界反応)が起こるのである。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」