世界大百科事典(旧版)内のHenry,C.の言及
【新印象主義】より
…スーラの《グランド・ジャット島の日曜日の午後》(1886)はこうした新印象主義の記念碑的な作品である。しかし,彼はこれにあきたらず,画面における線の方向と感情を関係づけようとするアンリCharles Henry(1859‐1926)の象徴主義的な美学――たとえば,右方向に上ってゆく線は見る者に快感を与える――に共鳴し,それを実制作に取り入れることで新印象主義をより完全なものにしようとしたが,早世した。あとを引き継いだシニャックは99年,理論書として《ウージェーヌ・ドラクロアから新印象主義まで》をまとめたが,この運動そのものはすでに終わっていた。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」