世界大百科事典(旧版)内のHofmann,Albertの言及
【LSD】より
…正式にはLSD‐25という。1943年4月16日にスイスのバーゼルにあるサンド製薬会社で麦角から採った数種のリゼルギン酸誘導体の子宮収縮効果を比較研究していた化学者ホフマンAlbert Hofmannは,落ちつきがなくなり,器具がゆがんで見えたり,幻想が浮かんだりして夢見心地に陥った。眼を閉じると,変転きわまりない幾何学的な図や原色模様が見える。…
【幻覚薬】より
…メキシコで使われるオロリウクイololiuquiはヒルガオの一種Rivea corymbosaの種子で,1941年にハーバード大学の植物学者シュルテスR.E.Schultesが詳しく調べるはるか以前の1651年に,早くもスペインの医師エルナンデスFrancisco Hernandezが〈これを食べると譫妄(せんもう)状態になり,幾百もの景色が見え,悪魔的幻覚が現れ……〉と記録している。その種子を分析したホフマンAlbert Hofmannによると,有効成分はリゼルギン酸アミドとリゼルギン酸‐1‐ヒドロキシエチルアミドで,LSD‐25の1/20~1/40ほどの効力をもつという。テオナナカトルteonanácatl(〈神の肉〉の意)はキノコPsilocybe Mexicanaで,これを食べると神と交信できると考えられていた。…
※「Hofmann,Albert」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」