世界大百科事典(旧版)内のhombre-masaの言及
【大衆の反逆】より
…すでに1921年に発表した《無脊椎のスペイン》で,彼はスペインの没落の原因を,指導的少数者に対する大衆の不従順に求めたが,本書ではその視点がさらに広く現代社会一般に向けられている。諸権利を主張することに急で,自らに要求するところが少ない〈大衆人hombre‐masa〉の出現と,それがもたらす危険についての警告は,以後いたるところで現実のものとなった。大衆社会を否定的に見る彼の〈貴族主義〉がときに批判されることはあるが,それを彼の〈生・理性〉の哲学の一章としてとらえなおすとき,本書はなおその有効性をいささかも失っていない。…
※「hombre-masa」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」