世界大百科事典(旧版)内のIstrosの言及
【ドナウ[川]】より
…【平川 一臣】
[利用の歴史]
ドナウ川は,歴史上たえず軍事的国境線と平和的,経済的交易の二つの役割を果たしてきており,同時に東方と西方の文化を結びつける役割をも担ってきた。すでに紀元前7世紀にギリシア人がドナウ河口付近まで開拓し,黒海沿岸の植民市イストロスIstrosにちなんで,この川をイストロスと名づけた。 紀元前10~前6世紀にドナウ上流域に,ヨーロッパ初期鉄器時代を代表するハルシュタット文化が栄えるが,その後期を担ったケルト人は,ドナウを東漸し,下流域のトラキア人の居住地を席巻した。…
※「Istros」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」