世界大百科事典(旧版)内のMerula,T.の言及
【ソナタ】より
…この二つの機能に対応して〈教会ソナタ〉(ソナタ・ダ・キエザsonata da chiesa)と〈室内ソナタ〉(ソナタ・ダ・カメラsonata da camera)の二つの型が成立した。これらの名称はメールラTarquinio Merula(1594か95‐1665)の作品12の曲集《カンツォーナ,または教会および室内のためのソナタ・コンチェルタータ》(出版1637)に始まるが,それぞれやがてある特定の楽章構成と様式をもったソナタを指すにいたる。とくに重要なのは,本来,教会でミサその他の礼拝時に演奏された教会ソナタで,これはカンツォーナ風の多部分構成がしだいに整理された結果,緩・急・緩・急という互いに対照的な様式の4楽章を基本とするようになった。…
【トリオ・ソナタ】より
…これはルネサンス時代の合奏カンツォーナ(カンツォーネ)が新しいモノディの原理の洗礼を経て成立したものである。バロック初期ではガブリエリ(G.ガブリエリ),ロッシSalomone de Rossi(1570ころ‐1630ころ),メールラTarquinio Merula(1594ころ‐1665)らが作品を残している。トリオ・ソナタを完成に導いたのはコレリで,彼のそれぞれ二つの教会ソナタ集(1681,89)と室内ソナタ集(1685,1700)はとくに重要である。…
※「Merula,T.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」