世界大百科事典(旧版)内のpayolaの言及
【ポピュラー音楽】より
…これは,業者が作詞家に具体的な詞の内容にまで注文をつけて作詞させ,作曲家にも細かい指示のもとに作曲させて,その曲を楽譜に印刷して販売し,曲が話題になるように宣伝マンに店先などで歌わせ,その曲が人々に広く歌われれば楽譜が売れて商業的に成功する,というわけだが,最初から流行しそうな曲を作詞家,作曲家に書かせるための〈プロデュース〉と,それを多くの人に覚えてもらい流行させるための〈プロモーション〉という二つの作業が重要なポイントとなる。プロモーションのためその曲を人気芸人に歌ってもらい,それに対して謝礼を支払うのを〈ペイオーラpayola〉と呼ぶ。こうした手口によって1880~90年代に商業活動の基盤を確立したアメリカの楽譜出版業界を〈ティン・パン・アリーTin Pan Alley〉と称するが,メーンストリーム音楽はすなわちティン・パン・アリーによって生産される音楽であり,彼らの確立した生産・販売システムは,その後レコード業界にも踏襲されてゆく。…
※「payola」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」