世界大百科事典(旧版)内のPisano,Giuntaの言及
【チマブエ】より
…記録によって確認される彼の現存作品は,ピサ大聖堂内陣モザイクのうちの《ヨハネ》(1301‐02)1点しかなく,その他の彼の作品とされるものは,すべて様式上からの帰属による。2点の《キリスト磔刑》(アレッツォ,フィレンツェ)は,図像的にジュンタ・ピサーノGiunta Pisano(13世紀前半に活躍)の確立した〈苦悩のキリスト〉を踏襲しているが,刻線的な強い輪郭線,金のハイライトを施した繊細な衣のひだの描写,彫刻的な肉付けは,コッポ・ディ・マルコバルドCoppo di Marcovaldoの影響を示している。また《玉座の聖母子と四天使およびフランチェスコ》の壁画や,《サンタ・トリニタの聖母》では,聖像に人間的生命を注入し,三次元的空間感覚をも見せている。…
※「Pisano,Giunta」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」