世界大百科事典(旧版)内のrealisticanxietyの言及
【精神分析】より
…不安は,外的内的に危険が迫ったことに対する自我の示す危険信号であるとみなされるようになった。外的な危険に対して自我が示す不安は現実不安realistic anxietyであり,内的な危険,すなわち自我の処理できない内的な衝動(性的衝動+攻撃欲)に対する自我の孤立無援の状態が神経症的不安を生む。しかし単に内的な衝動のたかまりが危険なのではなく,それが現実に去勢の恐怖ないし対象の喪失を招くおそれがあるからこそ危険となるのである。…
【不安】より
…しばしば不安を主題にして人間の不条理性を扱った文学者には,カミュ,カフカ,ヘッセなどがいる。【柏原 啓一】
【心理学,精神医学における不安】
不安を惹起するような対象や状況が存在する場合に起こる不安は〈現実不安realistic anxiety〉と呼び,一方そのような対象や状況が一見存在しないにもかかわらず起こる不安は,臨床心理学ならびに精神医学の対象となる病的な不安である。いずれにしても不安は,胸苦しさ,動悸,速脈,発汗,尿意,便意といった多かれ少なかれ身体的表出を伴う。…
※「realisticanxiety」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」