世界大百科事典(旧版)内のRedding,O.の言及
【ソウル・ミュージック】より
…ともに50年代後半に,ゴスペルの要素をリズム・アンド・ブルースに持ち込んだ曲をヒットさせた。クックに強く影響されたオーティス・レディングOtis Redding(1941‐67)は,ジョージア州で牧師の息子として生まれ,テネシー州メンフィスで録音したレコードが63年から67年の飛行機事故による死亡の後まで次々にヒットした最大のソウル歌手であるが,ふりしぼるように力のこもった歌い方で粘ったリズムに乗る彼のボーカルは,恋の歌の場合でも教会音楽と共通した安らぎを聞く者に感じさせる。レディングに代表される南部のソウル・シンガーのこのような深みのあるスタイルを,ファンは〈ディープ・ソウルdeep soul〉と呼んでおり,それに対して北部では,デトロイトに本拠のあったレコード会社モータウンのアーティストたちに代表される洗練度の高い都会的なサウンドを特徴とし,ゴスペルの要素は薄い。…
※「Redding,O.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」