世界大百科事典(旧版)内のReinhardt,A.の言及
【アメリカ美術】より
…40年代にニューヨークに登場する抽象表現主義はキュビスムとシュルレアリスムを背景とし,ヨーロッパのアンフォルメルに対応するものである。これには激しい動きを画面に投入したアクション・ペインティングの一派(J.ポロック,W.デ・クーニング,クラインFranz Kline(1910‐62)ら)と,平面的な色面によるカラー・フィールド・ペインティングColor‐Field Paintingの流れ(M.ロスコ,ニューマンBarnett Newman(1905‐70),スティルClyfford Still(1904‐80),ラインハートAd Reinhardt(1913‐67)ら)があり,両者とも巨大なキャンバスをいっぱいに使った衝撃的な絵画を創造した。 40年代後半から50年代半ばごろまでが抽象表現主義絵画の全盛期だったが,クライン,ポロックの相つぐ死去および抽象表現主義絵画そのものが抱えていた問題によって50年代末から崩壊し,代わってポップ・アートと新抽象(ポスト・ペインタリー・アブストラクションPost‐Painterly Abstraction)の二つが現れる。…
【ジャポニスム】より
…神秘感を帯びた彼ら〈北西派〉の作品は,東部の絵画とは異なった象徴的絵画として評価される。またニューヨーク抽象表現主義のラインハートAd Reinhardt(1913‐67)や日系の国吉康雄,岡田謙三,イサム・ノグチなどの活動も後期ジャポニスムの一環としてとらえられる。なお,ジャポニスムの展開と並行する日本人移民の排斥運動および太平洋戦争は,アメリカ・ジャポニスムの性格を複雑にしている。…
※「Reinhardt,A.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」