世界大百科事典(旧版)内のSchjelderup-Ebbe,T.の言及
【つつきの順位】より
…近年では人間社会における優劣関係についてもこの語が用いられることがある。シェルデラップ・エッベT.Schjelderup‐Ebbe(1922)は禽舎(きんしや)で7羽の雌のニワトリを個体識別して観察し,つつくものとつつかれるものに明白な優劣関係があることを見いだし,初めて順位という概念を提出した。その後,ハトなどで下位からの〈つつき返し〉があり,統計的にのみ一方が優位であるといった相対的つつきの順位も認められている。…
【動物社会学】より
…しかし19世紀末から20世紀初頭にかけての科学主義・客観主義的な風潮のために,動物の社会を認めることは擬人的であるとの批判がおこり,約半世紀は沈黙の時代が続いた。欧米における動物社会の概念の定着には,ファーブルなどで代表されるナチュラル・ヒストリーの伝統と蓄積に加え,シェルデルプ・エッベT.Schjelderup‐Ebbe(1871‐1945)によるニワトリのつつきの順位についての研究,ホイーラーW.M.Wheeler(1865‐1937)らの社会性昆虫の研究,ハワードH.E.Howard(1873‐1940)らの鳥のなわばりの研究などを,動物社会についての先駆的な研究としてあげておく必要がある。また,W.ケーラーやカッツD.Katzなどの動物心理学の影響があったことも忘れてはならないだろう。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」