世界大百科事典(旧版)内の《Speculummajus》の言及
【図像】より
…また,本来図像手引書として編まれたものではないが,かなりの確実性をもって図像とその内容の一対一対応を示唆する文書がある。ビザンティン教会堂装飾に関してはいくつかの〈神秘解釈学書Mystagogia〉,ゴシック教会堂の装飾に関してはバンサン・ド・ボーベ著《大鏡Speculum majus》,近世の異教的題材に基づく作品に関しては同時代の文学(例,ボッティチェリの諸作品とポリツィアーノの詩)等々があげられる。挿絵芸術(絵巻,写本画等)の場合は本文と図像の位置関係が密接であるため,内容との対応もいっそう具体的に把握されうる。…
【バンサン・ド・ボーベ】より
…初期のドミニコ会派修道会に入り,1229年以降フランスのボーベおよびパリにおいて,著作活動を行った。中世最大の百科事典とされる《大鏡Speculum majus》を,1247年から59年の間に編纂した。この著作は,全80巻,約1万項目にのぼる百科事典であり,みずから閲読しえた450人の著者,2000の文献からの引用を主体としている。…
※「《Speculummajus》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」