世界大百科事典(旧版)内のstrategyofnucleardeterrenceの言及
【核戦略】より
…そして,この抑止を成立させるためには〈能力,コスト,意図〉の三つの条件,すなわち(1)敵はわれわれがその行動をとる能力があることと納得し,(2)敵が得る利益よりもその行動をとることによる損害(コスト)の方が大きいことを知らせ,(3)われわれが主張したとおり行動する意思をもっていることの3点が重要とされている。 この抑止の思想に基づく戦略を〈核抑止戦略strategy of nuclear deterrence〉と呼び,核超大国の核報復力の強大さを示すことによって大規模戦争の発生を抑止するとともに,核超大国の相互間で核戦争を防ぎ,さらに小型の戦術核兵器で局地的な通常戦争の発生を抑止する戦略がとられている。抑止戦略は,こうした核兵器使用の脅威で戦争を抑止するとともに,戦争が発生した場合,最小限に被害を食いとめるための危機管理の政策も包含している。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」