世界大百科事典(旧版)内のTabulaPeutingerianaの言及
【地図】より
… さて再びローマ時代に戻ると,ローマ社会では実用主義的傾向が強く,地図も経緯度観測を行わない道路図に人気があったらしく,前20年に作られた将軍アグリッパによるローマ帝国全図も道路網に重点を置いたものであったといわれる。こうした系譜につながる地図として知られるのが,500年ころの作品と推定される〈ポイティンゲル図Tabula Peutingeriana〉で,旧蔵者の名をとって呼ばれるこの道路図は,イベリアからインドまでを30cm+700cmという横長の紙面に収めている。 中世キリスト教世界では,地球全体への関心が低く,同時代のイスラム世界の地図が経緯度に基づいて描かれたのとは対照的である。…
※「TabulaPeutingeriana」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」