世界大百科事典(旧版)内のTallis,T.の言及
【イギリス音楽】より
…また歴史的に起伏の激しいこともその特徴で,黄金時代と呼べるような隆盛期がいくつかある一方,その間にほとんど空白に近い沈滞期が続くという極端な展開を示している。すなわち黄金時代としては,第1にダンスタブルJ.Dunstable(1390ころ‐1453)を中心とする中世からルネサンスへの転換期,第2にタリスT.Tallis(1505ころ‐85),W.バード,J.ダウランド,O.ギボンズらの手によって声楽,器楽の両分野において目覚ましい展開が見られたチューダー朝とそれに続くジェームズ1世時代,第3にパーセルを中心とする王政復古時代,そして第4にボーン・ウィリアムズからブリテンにいたる現代を挙げることができる。またこのほかに例外的なケースとして18世紀前半におけるヘンデルの活躍がある。…
【ルネサンス音楽】より
…スペインではモラーレスCristóbal de Morales(1500ころ‐53)やビクトリアによって個性ある国民様式が確立し,器楽の分野ではビウェーラ音楽が人気を集めた。イギリスは他のヨーロッパ各国の後を追って独自のルネサンス様式を発展させ,その結果タリスThomas Tallis(1505ころ‐85),W.バード,O.ギボンズらによるアンセムやモテット,モーリーThomas Morley(1557ころ‐1602),ウィールクスThomas Weelkes(1575ころ‐1623),ウィルビーJohn Wilbye(1574‐1638)らによるマドリガルが生まれ,器楽においてはバード,ブルJohn Bull(1562ころ‐1628),ファーナビーGiles Farnaby(1563ころ‐1640)らによるバージナル曲やJ.ダウランドらによるリュート曲などが盛んとなった。中世音楽バロック音楽【金沢 正剛】。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」