世界大百科事典(旧版)内のT-cellの言及
【胸腺】より
…リンパ球は小リンパ球で,丸く小さく好塩基性を示し,胸腺細胞thymocyteともよばれる。骨髄から来てここに宿り,胸腺由来リンパ球thymus‐derived lymphocyte(T細胞T‐cellのこと)となる。上皮性細網細胞epithelial reticulum cellは鰓囊上皮に由来し,内胚葉性で,大きく不正形で,ペプチド性のホルモン(サイモシンthymosin,サイモポイエチンthymopoietinなど)を分泌する。…
【免疫】より
…いずれも骨髄の造血幹細胞と呼ばれる祖先細胞から分化したリンパ球と総称される細胞であるが,機能的にはまったく異なっている。一つはT細胞T cellと呼ばれる細胞で,胸腔内に位置する胸腺thymus(T細胞のTはthymusに由来する)に入って,胸腺上皮の影響下で分化した小型のリンパ球で,胸腺を経由したのちはリンパ節,脾臓などの末梢のリンパ臓器の特定の部位(胸腺依存域)に分布する。もう一つの細胞は骨髄bone marrowに由来するという意味からB細胞と呼ばれ,造血幹細胞に直接由来するもので(ただし鳥類では,総排出腔の近くにあるファブリキウス囊の影響下で分化する),末梢リンパ組織に集まった,同じく小型のリンパ球である。…
※「T-cell」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」