世界大百科事典(旧版)内のtrèvedeDieuの言及
【神の平和】より
…しかし,教会と民衆の同盟による平和運動は,当時の政治と社会の実情に反するものであったから,目立った成果を挙げえなかった。こうして,力ずくで平和を強制することが不可能だったことから,最後に,限定された戦闘の休止,すなわち毎週2ないし4日間(水曜の夜から月曜の朝まで)と,復活祭などの典礼祝日の期間に戦闘を禁止する〈神の休戦trève de Dieu〉が出現する。やがてスペインやドイツにも入ってゆくこの神の休戦は,キリスト教徒間の戦闘を全面的に排斥するまでにいたり,こうしてキリストの戦士として教化された騎士たちは,異端や異教徒などのキリストの敵に対する聖戦を使命とするようになって,神の平和はアルビジョア十字軍や聖地十字軍に道を開く。…
※「trèvedeDieu」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」