世界大百科事典(旧版)内のTyrianpurpleの言及
【貝】より
…このようにこの紫の染料は貴重であり,高価であったので帝王紫Imperial purpleといわれ,またそれを積み出したテュロス港(現,スール。聖書ではツロ)にちなんで,テュロス紫Tyrian purpleと称された。また南アメリカの前10世紀以前のプレ・インカの遺跡でも同じくサラレイシガイやアワビモドキからとった貝紫で染めた布が出土し,現在もメキシコの太平洋岸のオアハカ州では11~3月にサラレイシガイで染色を行っている。…
【染色】より
…しかし古代エジプトですでに前2000年以前から動植物性の天然染料を用い大規模な染色が行われたとされている。地中海産の巻貝から得られた紫色染料ティル紫(ティリアン・パープルTyrian purple)は古代エジプト,ギリシア,ローマ,フェニキアなどできわめて高貴な染料であった。捺染技術も木綿原産地のインドで始まりエジプトに伝えられたらしい。…
【ツロツブリボラ】より
…そのためか高貴な人のみがこの染料で染めた衣を着用することを許されたので帝王紫(英名imperial purple)の名がある。またフェニキアのツロ(テュロス)の港(現,サイダ)から送り出されたのでツロ紫(英名Tyrian purple)の名もある。しかし,これだけではなくアクキガイ科の貝であれば紫の染料をとることができる。…
※「Tyrianpurple」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」