世界大百科事典(旧版)内のWaterston,J.J.の言及
【統計力学】より
…以上のような気体の静力学的理論では物質の対流以外に分子の並進運動は考えられておらず,この点が以下に述べる動力学的理論との根本的な違いである。 原子を剛体球と考え,それらが真空中を自由に飛び回っているという構造仮説からボイルの法則を理解しようとする動力学的理論は,D.ベルヌーイ(1738),ヘラパスJohn Herapath(1821),ウォーターストンJohn James Waterston(1846)らが提出したが,ニュートンやラプラスの権威が学会を支配していた時代には,原子間力を無視する単純化しすぎた理論として受け入れられなかった。熱素説を崩したものは熱量保存則を否定した熱力学の成立であり,J.R.マイヤー,J.P.ジュール,H.L.F.ヘルムホルツによるエネルギー保存則とカルノーの定理の総合として,R.J.E.クラウジウス,W.トムソン(ケルビン)によって建設された。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」