世界大百科事典(旧版)内のWeelkes,T.の言及
【イギリス音楽】より
…エリザベス朝からジェームズ1世時代にかけてはこうした教会音楽のほか,典型的なルネサンス様式によるマドリガルやエア,リュート歌曲などが盛んとなり,器楽の分野でもリュート曲,鍵盤音楽(特にバージナル曲),コンソート曲と呼ばれる合奏曲などが人気を集めた。代表的作曲家にはバードW.Byrd(1543‐1623)をはじめ,モーリーT.Morley(1557‐1602),J.ダウランド,O.ギボンズ,ウィールクスT.Weelkes(1575ころ‐1623),ウィルビーJ.Wilbye(1574‐1638),キャンピオンT.Campion(1567‐1620),ロセターP.Rosseter(1568‐1623),トムキンズT.Tomkins(1572‐1656),そして大陸に移住したブルJ.Bull(1562ころ‐1628)とフィリップスP.Philips(1561‐1628)を挙げることができる。一方シェークスピア劇の人気とあいまって劇音楽も盛んとなり,マスクmasqueと呼ばれる音楽や舞踊を中心としたページェント風な総合芸術に人気が集まり,キャンピオンやローズ兄弟(H.Lawes(1596‐1662),W.Lawes(1602‐45))らの活躍が見られた。…
【マドリガル】より
… これらイタリアのマドリガーレはエリザベス朝中期,特に1580年代以後大量にイギリスに紹介され,その影響によってイギリス独自のマドリガル様式が成立した。その主要な作曲家にはW.バード,モーリーThomas Morley(1557ころ‐1602),ウィールクスThomas Weelkes(1575ころ‐1623),ウィルビーJohn Wilbye(1574‐1638),ウォードJohn Ward(1571‐1638),ピルキントンFrancis Pilkington(1570ころ‐1638),トムキンズThomas Tomkins(1572‐1656)らを挙げることができる。彼らの作品によって代表されるマドリガル様式は,その基礎となったマドリガーレばかりでなく,カンツォネッタやバレットなどのより軽いイタリア世俗歌曲や,フランスのシャンソンの要素をも取り入れた幅の広いものとなっている。…
【ルネサンス音楽】より
…スペインではモラーレスCristóbal de Morales(1500ころ‐53)やビクトリアによって個性ある国民様式が確立し,器楽の分野ではビウェーラ音楽が人気を集めた。イギリスは他のヨーロッパ各国の後を追って独自のルネサンス様式を発展させ,その結果タリスThomas Tallis(1505ころ‐85),W.バード,O.ギボンズらによるアンセムやモテット,モーリーThomas Morley(1557ころ‐1602),ウィールクスThomas Weelkes(1575ころ‐1623),ウィルビーJohn Wilbye(1574‐1638)らによるマドリガルが生まれ,器楽においてはバード,ブルJohn Bull(1562ころ‐1628),ファーナビーGiles Farnaby(1563ころ‐1640)らによるバージナル曲やJ.ダウランドらによるリュート曲などが盛んとなった。中世音楽バロック音楽【金沢 正剛】。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」