Wilson,R.W.(その他表記)WilsonRW

世界大百科事典(旧版)内のWilson,R.W.の言及

【宇宙】より

…また膨張宇宙論では1/Hが宇宙の年齢の目安を与え,150億~200億年となる。 第3は物質とともに宇宙を構成している光の大局的な分布についてで,A.A.ペンジアスとウィルソンR.W.Wilson(1936‐ )によってマイクロ波電波として検出された(1965)宇宙背景放射は,その後の観測によって約3Kの黒体放射であることが確かめられた。この温度における黒体放射のフォトンの数密度は約5.5×108/m3であるので,現在の宇宙では平均するとフォトンと核子(陽子,中性子)の個数比は10億程度であることを示している。…

【宇宙背景放射】より

…電波の強度が絶対温度約3Kに相当することから3K放射,電波のスペクトルが黒体放射の性質を有することから宇宙黒体放射などとも呼ばれる。 この電波は,1965年,アメリカの技術者ペンジアスA.A.PenziasとウィルソンR.W.Wilsonによって発見された。ビッグバン宇宙論によれば,宇宙の初期には高温,高密度の時期があり,宇宙はまったく不透明であったと考えられている。…

【ビッグバン】より

…しかし,そのころはまだ,ビッグバンの直接の証拠は観測されておらず,少数の人々を除いて,ガモフの理論は,あまり着目されなかった。しかし,64年,アメリカの物理学者ペンジャスArno A.PenziasとウィルソンRobert W.Wilsonによって,3Kという非常に低温の光(宇宙背景放射)が宇宙を満たしていることが発見され,同時に,ピーブルスP.J.E.PeeblesやディッケR.H.Dickeらの理論物理学者によって,これが熱い初期宇宙の痕跡であることが明らかにされ,さらに,理論的に予見される宇宙初期の元素合成量が,観測事実とよく一致することが確認されてビッグバン理論は確立した。 最近,物質のより基本的な構造が明らかにされるに従って,宇宙論においても元素合成の時代よりさらにさかのぼった高温高密度の時代のようすが研究されており,物質そのものの起源やビッグバンそのものの起源といったより哲学的な問題が,物理の問題として解明されるのも夢ではなくなってきている。…

※「Wilson,R.W.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android