Wiora,W.(その他表記)WioraW

世界大百科事典(旧版)内のWiora,W.の言及

【音楽】より

…芸術的な観点からすれば,すべてを通じて問われるのは,精神的な営みとしての創造性の高さと密度であるが,これらの応用領域も無視しがたい存在として広く社会生活の中に浸透しているのが,今日における音楽の状況である。【服部 幸三】
【西洋の音楽】

[西洋音楽史の特質]
 ドイツの音楽学者ウィオラWalter Wiora(1906‐ )は従来の西洋中心の音楽史に反対して世界音楽史を提唱し,人類の音楽を,(1)先史時代,(2)古代と東洋の高度文化,(3)西洋音楽,(4)技術と産業文化の時代,の四つに分けた(《世界音楽史――四つの時代》1961,邦訳1970)。彼によれば,西洋音楽はその中で,中世初期から20世紀初頭にいたる1000年間,それ自身で一つの時代を形成するユニークな存在であり,他の諸地域の音楽と並存する地理的現象ではなく1個の歴史的現象であって,地球上の他のいかなる音楽にも類を見ない独自の性格を備えていると述べている。…

【民謡】より

…それは,ヨーロッパの内部で国を越えて通用する芸術音楽ではなく,それぞれの土地の民衆Volkの精神が作り上げた音楽であったり,あるいは,民衆によって受け入れられた音楽である,と考えられてきた。民衆の概念そのものにも変化があるが,比較的広く了承されてきたのは,ウィオラWalter Wiora(1906‐ )による〈人口の中の心的・社会的基底層の総体〉とするものである。これには,〈農民,牧人,坑夫,民衆楽師の全部と,これらの基底層と本質的に変わらない限りの公衆〉が含まれ,これらの人々が,他の層とは異なり独自の民俗音楽をもつと考えられたのである。…

※「Wiora,W.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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