世界大百科事典(旧版)内のYorke,J.A.の言及
【カオス】より
…a=4では,xnが1/2より小ならばAとおき,xn>1/2ならばBとおくと,二つのシンボルA,Bをつかった無限列が得られるが,初期値を適当に動かすことにより,確率でいうベルヌーイの試行,つまり銅貨投げで表ならばA,裏ならばBとして得られる無限回の試行とまったく同じものが得られる。数学者リーT.Y.LiとヨークJ.A.Yorkeは1975年,一般的な一次元区間力学系について,上の繰返し代入xn+1=f(xn)(ここでfは連続)を考えるなら,もし数列xnが3周期をもてば,初期値をかえることによりどのような周期解ももちうること,および非可算の初期値に対し漸近的にも周期的でない解をもつことを証明し,このような数列のつくり方をカオスとよんだ。カオスはランダムを含むより広い概念である。…
※「Yorke,J.A.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」