メトニミー(読み)めとにみー

デジタル大辞泉 「メトニミー」の意味・読み・例文・類語

メトニミー(metonymy)

換喩かんゆ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のメトニミーの言及

【演劇】より

…逆に,A.アルトーが残酷演劇の一要素として主張した,文字どおりに演戯が攻撃的に観客を取り囲む形は,もはや見ること自体の破壊であり,演劇を呪術的な〈行為〉に変貌させようとする。 ともあれ,舞台上に見せられているものがそのままで全体の縮図,あるいは全体に重なるものだという関係(それを修辞学では隠喩(メタフォールあるいはメタファー)の関係という)であるか,それともそこに見せられているものは部分であり,部分から全体を,見る側が構成する必要がある関係(換喩(メトニミー)の関係)であるかという対比が存在することは指摘しておいてもよいだろう。この二つの関係は,演戯や舞台形象のあり方にもかかわるものであり,たとえば装置や衣装の全体を本物らしく作るか,一部をきわめて質感の厳密な本物にするか,といった対比である。…

【比喩】より

…たとえば〈幕府の犬が町を嗅ぎまわっている〉という表現において名詞〈犬〉と動詞〈嗅ぐ〉は隠喩である。(3)換喩metonymy(メトニミー) あるものごとを言いあらわすのに,その名称をもちいず,それと現実的な隣接関係にあるものごとの名称をもちいて表現する形式。たとえば,柔道の有段者を〈黒帯〉と呼び(本体と特徴的な付属部分の関係),酒を飲むことを〈盃をくむ〉と言う(内容と容器の関係)ように。…

※「メトニミー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」