世界大百科事典(旧版)内の翻訳者の言及
【翻訳】より
…たとえば,英語を母国語とする送り手が英語で文を作り,日本語を母国語とする受け手に発信すると,後者は送られてきた英文に,desk→机,chair→椅子,等々といった暗号解読表をつきつけることによってこれを解読する。もちろん,熟達した翻訳者においては,これは母国語の場合のように行われてしまうのであるが。しかし,翻訳は了解ばかりでなく,翻訳言語による〈再表現化〉(ロシア文学の父,A.S.プーシキンがすでにこの概念を用いている)の作業をともなっている。…
【ガスプラル】より
…これはロシアだけでなく,トルコなどムスリム諸国のイスラム学校の新しいモデルとなった。また1883年に《翻訳者》紙を刊行し,〈ボスポラスから中国国境まで〉理解が可能な,共通トルコ語の普及に努め,ロシア・ムスリム最初のパン・トルコ主義のイデオローグとなった。1905‐06年の3回にわたる全ロシア・ムスリム大会でも指導的な役割を果たし,ロシア人リベラル派と協調しながら,トルコ系諸民族の〈言語・思想・行動における統一〉を図ろうとした。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」