上海

中日辞典 第3版の解説

上海
Shànghǎi

[名]<地名>シャンハイ上海.▶中国の一級行政区の一つで,省と同レベル.東部地区の中心に位置する.

~是中国最大经济中心jīngjì zhōngxīn/上海は中国最大の経済の中心である.

◆長江(揚子江)デルタの先端に位置し,市内には“黄浦江Huángpǔ Jiāng”とその支流の“吴淞江Wúsōng Jiāng”が流れる.二つの川が合流するバンド(外灘)付近から呉淞口(長江との合流地点)までの黄浦江沿いに中国最大の上海港が分布する.

◆略称の“沪”は古代,呉淞江(旧称,松江)の下流一帯を“沪渎Hùdú”と称したことに由来する.また戦国時代,楚の春申君の領地だったことから“申Shēn”という別称もある.

◆アヘン戦争の結果,1843年に開港.その後,列強が租界を設け,外国人優位の都市が形成された.しかし同時に1920年代以降,極東の国際貿易金融センターとなる.第一次世界大戦期,列強の力が一時弱まると,軽工業を中心に民族産業が急速に成長.1947年ごろ,上海の工場と産業労働者の数はそれぞれ全国の6割を占めた.

◆中国最大の商工業都市で,一人当りのGDPは全国第1位.工業は製鉄・石油化学・自動車・航空機・電子・家電・造船などの業種が発達.日中協力で立ち上げた“宝山钢铁Bǎoshān Gāngtiě(集团)公司”やフォルクスワーゲン社との合弁企業“上海大众汽车Dàzhòng Qìchē有限公司”,中国最大の石油化学コンビナート“上海石油化工总厂”などの有名企業がある.市郊外では野菜などの副食品を供給する近郊農業が盛ん.

◆直轄市の一つ.常住者人口約1500万のほか,大量の流動人口が居住する.行政区画上,上海市は“黄浦区”“虹口区Hóngkǒu Qū”などの“市辖区shìxiáqū”と“崇明Chóngmíng”の県からなる.

◆1990年代,開発の遅れていた黄浦江東岸の“浦东Pǔdōng”で大規模な開発が進められた.この浦東開発は旧工業基地,超過密都市として著しく地盤沈下していた上海市を再生・再開発するための巨大プロジェクトとなった.

◆市内には“南京路”“淮海路Huáihǎi Lù”などの繁華街や,“上海博物馆”“豫园Yùyuán”“玉佛寺Yùfó S씓鲁迅故居Lǔ Xùn gùjū”などの名所旧跡がある.

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