土楼

中日辞典 第3版の解説

土楼
tǔlóu

[名]土で厚く塗り固めた要塞式住居.▶北方民族の侵略から逃れて南に移住した漢民族・客家たちが集団で住んだ.

[生活と文化]土楼

△主に宋代から民国期にかけて建造され,福建省を中心に,江西省や広東省にも分布.形は多様で,上から見ると巨大な円形を呈する“圆楼yuánlóu”や,同じく方形に見える“方楼fānglóu”などがあり,入れ子状に円形や方形を重ねたものもある.

△もともとは中原地方から移り住んだ客家(はっか)の人々が匪賊などから一族を守るために建造した.それゆえ外部への門は一つで,堅固な土台や壁を備え,最上階から矢を放てるなど,高い防御機能をもつ.建材はさまざまだが,小石を敷いて基礎とし,木で骨組みを作り,独特の配合の土で壁を築き,石材でこれを補強することが多い.通常,一つか複数の家族で居住.3~5階建てで,中庭を共用スペースとすることが多い.

出典 中日辞典 第3版中日辞典 第3版について 情報 | 凡例

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android