メッツ(Gabriel Metsu)(読み)めっつ(英語表記)Gabriel Metsu

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

メッツ(Gabriel Metsu)
めっつ
Gabriel Metsu
(1629―1667)

オランダ画家ライデンに生まれる。同地で風俗画家ヘラルト・ダウGerard Dau(1613―1675)に学び、ライデンの画家組合に登録されるが、1657年以降アムステルダムで活躍し、同地に没した。初期にはレンブラントハルスの影響がうかがえるが、得意としたのはオランダ市民階級の風俗画で、演奏会や化粧室の光景、とくにその際の衣装やじゅうたんなどの材質感の描写にはテルボルフの影響がみられる。また室内空間の明るい配置や光の処理はホーホフェルメールに親近がある。代表作は『朝食』『病気の子ども』(ともにアムステルダム国立美術館)、『獲物を売る老婆』(ドレスデン絵画館)など。

[野村太郎]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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