一文字派(読み)いちもんじは

精選版 日本国語大辞典 「一文字派」の意味・読み・例文・類語

いちもんじ‐は【一文字派】

  1. 〘 名詞 〙 刀工一派。後鳥羽上皇の承元御番鍛冶(かじ)の一人である則宗を祖とし、鎌倉初期から南北朝時代にかけて備前国福岡、吉岡片山等の各地に分布したものと、鎌倉中期に相模国鎌倉に下った福岡一文字派の助真一派の鎌倉一文字派の併称

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百科事典マイペディア 「一文字派」の意味・わかりやすい解説

一文字派【いちもんじは】

刀工の一派。鎌倉初期に興り,中期に最も栄えた備前の刀工。茎(なかご)にきる銘が〈一〉のみ,〈一〉の字に個名,個名のみのものなどがあるが,これらをまとめて一文字派と呼ぶ。則宗(のりむね)を祖とする福岡一文字派が最も古く,中期には吉房(よしふさ),助真(すけざね)らの名工が出て,豪壮華麗な作風を示した。そのほか,吉岡一文字,片山一文字,正中一文字などの諸派がある。
→関連項目備前物

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