デジタル大辞泉
「一片」の意味・読み・例文・類語
ひと‐ひら【一▽片/一▽枚】
薄く平らなもののいちまい。いっぺん。「―の花びら」
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いっ‐ぺん【一片】
〘名〙
① 紙、花びらなど薄いもの一枚。ひとひら。
※菅家文草(900頃)一・九日侍宴、同賦天錫難老「鶴毛無
二一片
一、
背可
二千年
一」
② 雲、煙、
材木、肉などのひときれ。また、欠けて見える
三日月や、小さな一そうの舟などにもいう。ひとかけら。
※文華秀麗集(818)上・嵯峨院納涼〈
巨勢識人〉「千年駮蘚覆
レ密、一片晴雲亙
レ嶺帰」
※
当世書生気質(1885‐86)〈
坪内逍遙〉八「船は一片
(イッペン)も来る様子も見えない」 〔後漢書‐周黄徐姜申屠伝序〕
③ 転じて、わずかなこと。少しばかり。精神的なものについていう。
※浮世草子・好色破邪顕正(1687)上「好色の人の中にも、
妄語なくて慰み一片に好くものあれど」
④ ある広がりを持っている場所をいう。一面。
※六如庵詩鈔‐二編(1797)二・柏原山寺冬日雑題十六首「帰途不レ践来時路、一片紅林蘸二遠川一」
⑤ (「
南鐐(なんりょう)一片」の略) 二朱銀の異称。
※
洒落本・酔姿夢中(1779)「采遊はとくがおしへのごとく一片
(ヘン)はづみ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報