デジタル大辞泉
「不可思議」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
ふか‐しぎ【不可思議】
〘名〙 (形動)
① 仏語。ことばでいうことも心で思いはかることもできないこと。ことばも心も及ばないこと。
仏菩薩の智慧や神通力、または
経典に説く種々の
行為など、
言語・
思慮の及ばない
境地をさしていう。
※勝鬘経義疏(611)歎仏真実
功徳章「言勝鬘本是不可思議、但迹在
二七地
一」
② 限りなく深いこと。また、そのさま。
※大観本謡曲・竹雪(室町末)「二人の親の悲しみの不可思議なる憐みにや」
③ 考えも及ばない不思議なこと。怪しく異様なこと。ふつうとは非常にかけ離れていること。また、そのことやそのさま。
※台記‐保延二年(1136)一一月二日「不レ具二馬上随身一、乗二檳榔毛一出行、不可思議事也」
④ 数の単位。一〇の六四乗。一説に一〇の八〇乗。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
不可思議
考えも及ばない不思議なこと。怪しく異様なこと。ふつうとは非常にかけ離れていること。
[活用] ―な・―だ。
[使用例] 周囲一面から出る一種凄じい音響は、暗闇に伴って起る人間の抵抗し難い不可思議な威嚇であった[夏目漱石*行人|1912~13]
[使用例] テーブルスピーチの時に、あの野郎、ゴザイマスルという不可思議な言葉をつかったのには、げっとなった[太宰治*斜陽|1947]
[解説] もとは仏教語で、ことばでいうことも心で思いはかることもできないこと。菩薩の智慧や神通力、または経典に説く種々の行為など、言語・思慮の及ばない境地をさしていいます。
出典 四字熟語を知る辞典四字熟語を知る辞典について 情報